かごせいのこだわり

昔ながらの「石臼」を使用

魚肉を丹念に擂(す)りながら味付けしていく工程、擂潰(らいかい)で使う道具が「石臼」です。生産性を重視し、カッターなどを使うことが多くなってきた今日ですが、かごせいでは昔ながらの「石臼」にこだわり続け、すべての商品のすり身づくりに使用しています。そのため工場には、他に例をみないほど数多くの「石臼」を揃えています。

魚の繊維を壊さずに擂ることのできるざらざらとした表面と、作業による温度変化が少ない石の性質は、きめ細やかな蒲鉾をつくるのに適しています。「石臼」を用いることにより、魚のうまみを逃がすことなく、「つなぎ(でんぷん)」を一切使わずに、ほどよい弾力と心地よい歯ごたえを生み出すことができるのです。

「石臼」を扱う職人の技

擂潰では、職人が手で温度や柔かさなどをみて塩を入れるタイミングと擂りの時間をはかります。
この塩を入れるタイミングこそが、蒲鉾の命である“あし”を決める一番大切な要素です。
また、魚は大きさや季節によって肉質が変化するため、その調節は大変難しく、熟練した勘と技が必要になります。
「石臼」を扱うには手間も時間もかかりますが、かごせいの味を守り続けていくためには欠かせない道具なのです。